糖尿病発症から人工透析が必要になることも
公開日:2020/01/16
今回は糖尿病三大合併症の一つである「糖尿病性腎症」についてお伝えします。
糖尿病により血糖値が他界状態が長期間続くことで、毛細血管の塊である腎臓の「糸球体」と呼ばれる組織にも影響が及びます。
通常、糸球体ではタンパク質や赤血球・白血球などはろ過せず、水やミネラル、老廃物だけを通過させて尿の素を作ります。しかし高血糖が続くと、この球体の血管が硬化・狭くなる事でろ過作用が低下し、次第にタンパク尿が出てくるようになります。
そして、ついには尿が出にくくなる事で老廃物が体にたまって「尿毒症」になると考えられています。
糖尿病性腎症はかなり進行してからでないと自覚症状が現れないため、むくみなどの症状が出現した場合には、かなり病状が進行している状態であると言われています。
末期腎不全に陥ってしまうと、生命維持のために人工透析を行って血液を浄化させることが欠かせなくなります。
人工透析は、一般的に1回4~5時間ほどで週3回行う必要があります。そのため、患者やその家族にかなりの時間的負担も発生してしまいます。しかも、腎臓移植をしない限りは生涯人工透析を継続しなければなりません。